春の寒暖差に注意|埼玉南部の気候が愛犬の体調に与える影響と神経ケア
2026/05/25
〈この記事でわかること〉
この記事では、春の寒暖差や気圧の変化が犬の体調に与える影響と、ご家庭でできるケアについて解説します。
特に、シニア犬や持病がある犬、前庭疾患や椎間板ヘルニアなどのトラブル歴がある犬は、ふらつきや歩き方の変化に注意して見てあげることが大切です。
| 内容 | ポイント |
|---|---|
| 春に注意したい変化 | 元気・食欲の低下、胃腸の不調、ふらつき、歩き方の変化など |
| 気をつけたい犬 | シニア犬、持病がある犬、神経や脊髄のトラブル歴がある犬 |
| 家庭でできるケア | 室温管理、滑り止め対策、散歩時間の調整、休める環境づくり |
| 受診の目安 | ふらつき、首の傾き、足に力が入らない、ぐったりしている場合など |
春になると日中は暖かくなり、散歩もしやすい季節になります。
一方で「暖かくなってきたのに元気がない」「食欲が落ちた」「ふらつきが気になる」といったご相談が増えやすい時期でもあります。
埼玉南部、三郷市周辺は、春になると日中と朝晩の寒暖差が大きくなりやすい地域です。犬は人のように服を脱ぎ着したり、暑さや寒さに合わせて環境を整えたりすることが難しいため、気温差や気圧の変化が体の負担になることがあります。
今回は、春の寒暖差が犬の体調に与える影響や、神経系のトラブルとの関係、ご家庭でできるケアについてご紹介します。

■目次
1.埼玉南部の春は寒暖差に注意
2.神経系のトラブル歴がある犬は特に注意
3.春に見られやすい症状
4.家庭でできる春の神経ケア
5.こんなときは早めに動物病院へ
6.とがさき動物病院での対応
7.まとめ
埼玉南部の春は寒暖差に注意
春の埼玉南部は、日中は暖かくても、朝晩に冷え込む日があります。
昼間は過ごしやすくても、早朝や夜の散歩では肌寒く感じることも少なくありません。
また、春は天気が変わりやすく、気圧の変動や風の影響も受けやすい季節です。
暖かい室内から急に冷たい外へ出る、日中に長く散歩をして夕方に体が冷えるなど、室内外の温度差も犬の体に負担をかけることがあります。
このような環境の変化が続くと、体温や血流、胃腸の動きなどを調整している「自律神経」に負担がかかります。
その結果、元気や食欲の低下、胃腸の不調、落ち着きのなさなどにつながることがあります。
神経系のトラブル歴がある犬は特に注意
寒暖差そのものが、必ず神経疾患を引き起こすわけではありません。
しかし、もともと神経系のトラブルがある犬では、季節の変化をきっかけに症状が目立ちやすくなることがあります。
たとえば、過去に前庭疾患を起こしたことがある犬では、ふらつきや首の傾き、バランスの不安定さが気になることがあります。
前庭疾患について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください
また、椎間板ヘルニアなど神経や脊髄のトラブル歴がある犬では、寒さによる筋肉のこわばりや急な運動が、痛みや歩き方の変化につながることもあります。
椎間板ヘルニアについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください
ただし、寒暖差があるからといって、必ず前庭疾患や椎間板ヘルニアが再発するわけではありません。
過度に不安になる必要はありませんが、次のような犬では、いつもより丁寧に様子を見てあげましょう。
・シニア犬
・持病がある犬
・前庭疾患を起こしたことがある犬
・椎間板ヘルニアなど、神経や脊髄のトラブル歴がある犬
・足腰が弱く、歩き方が不安定な犬
春に見られやすい症状
春の寒暖差や気圧の変化によって、犬には次のような変化が見られることがあります。
・元気がない・寝ている時間が増える
いつもより動きたがらない、寝てばかりいる、散歩に行きたがらないといった様子がある場合は、体に負担がかかっているサインかもしれません。
一時的な疲れのこともありますが、数日続く場合や、呼びかけへの反応が鈍い場合は注意が必要です。
・食欲が落ちる・お腹の調子が乱れる
自律神経は胃腸の動きにも関わっています。
そのため、寒暖差によって食欲が落ちたり、便がゆるくなったりすることがあります。
嘔吐や下痢が続く、食欲がほとんどない、水も飲めないといった場合は、早めに受診しましょう。
・ふらつき・歩き方の変化
歩くときにふらつく、まっすぐ歩けない、足を引きずるように見える場合は、神経や関節、筋肉の問題が関係している可能性があります。
前庭疾患、椎間板ヘルニア、関節の痛みなど、原因はさまざまです。
歩き方の変化は、動画に残しておくと診察時に役立ちます。
・首の傾きや痛がる様子
首が片方に傾いている、頭をまっすぐ保てない、首や背中に触ると痛がる場合は注意が必要です。
抱っこしたときに鳴く、段差を嫌がる、首を下げたまま動かないといった様子がある場合は、無理に動かさず動物病院へ相談してください。
・呼吸の変化や落ち着きのなさ
呼吸が荒い、落ち着かずにウロウロする、横になれないといった様子がある場合も注意が必要です。
特に、心臓病や呼吸器の持病がある犬では、早めの対応が大切です。
家庭でできる春の神経ケア
春の不調を完全に防ぐことはできませんが、生活環境を整えることで体への負担を減らすことはできます。
〈室温をできるだけ一定に保つ〉
春は「暖房を使うほどではない」と感じる日もありますが、朝晩の冷え込みが犬の負担になることがあります。
特にシニア犬や小型犬、持病のある犬では、寝床まわりが冷えすぎないように注意しましょう。
留守番中も、夕方以降の冷え込みを考えて環境を整えておくことが大切です。
〈床の滑り止め対策をする〉
ふらつきがある犬や足腰が弱い犬では、床の滑りやすさが負担になります。
フローリングで足が滑ると、関節や背中、首に余計な力がかかることがあります。
滑り止めマットを敷く、段差を減らす、寝床からトイレまでの動線を整えるなど、安心して歩ける環境を作ってあげましょう。
〈散歩や運動量を調整する〉
暖かくなると長めに散歩をしたくなりますが、冬の間に運動量が減っていた犬では、急な運動が負担になることがあります。
特に、椎間板ヘルニアの既往がある犬では、急な運動や段差の上り下りにも注意が必要です。
散歩は少しずつ時間を伸ばし、疲れた様子があれば早めに切り上げましょう。
〈水分と食事の様子を見る〉
春は活動量や気温の変化によって、水を飲む量が変わることがあります。
水をあまり飲まない場合は、水の置き場所を増やしたり、食事に水分を加えたりする方法もあります。
一方で、急に水をたくさん飲む、尿の量が増えたといった変化がある場合は、病気が隠れていることもあるため相談しましょう。
〈ストレスを減らす〉
春は、引っ越しや生活リズムの変化など、人の環境も変わりやすい季節です。
犬にとっても、生活の変化はストレスになることがあります。
安心して休める場所を用意し、無理にかまいすぎず、落ち着いて過ごせる時間を作ってあげましょう。
こんなときは早めに動物病院へ
次のような症状がある場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
・急にふらつくようになった
・まっすぐ歩けない
・首が傾いている
・足を引きずる、足に力が入らない
・抱っこや体を触ったときに痛がる
・段差を嫌がる
・食欲不振や嘔吐、下痢が続く
・呼吸が苦しそう
・ぐったりしている
・けいれんや意識の異常がある
「少し変かも」「昨日までと歩き方が違う」と感じたときは、その違和感を大切にしてください。
とがさき動物病院での対応
ふらつきや首の傾き、歩き方の異常、足腰の痛み、麻痺などの症状がある場合には、身体検査や神経学的検査を行い、どの部分に異常がある可能性が高いかを確認します。
神経学的検査について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください
必要に応じて、血液検査や画像検査を組み合わせながら、原因を調べていきます。
当院ではCTを完備しており、骨や関節、脊椎などの状態を詳しく確認する検査に対応しています。
MRI検査が必要と判断される場合には、外部の検査センターをご案内しています。
MRI・CT検査について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください
また、診断だけでなく、生活環境の整え方や散歩の調整なども、その子の状態に合わせてご提案します。
気になる変化があるときは、遠慮なくご相談ください。
まとめ
春は暖かく過ごしやすい季節ですが、朝晩の冷え込みや気圧の変化によって、犬の体には見えない負担がかかることがあります。
特にシニア犬や持病のある犬、前庭疾患や椎間板ヘルニアなどのトラブル歴がある犬では、ふらつきや首の傾き、歩き方の変化に注意が必要です。
室温管理、滑り止め対策、散歩時間の調整など、ご家庭でできるケアを取り入れながら、春を無理なく過ごせるようにしてあげましょう。
愛犬の様子に不安があるときは、早めにご相談ください。
当院では2023年9月現在、全国で17名のみが認定を受けている「日本小動物外科専門医」の資格を持つ院長を中心として、飼い主様に寄り添ったやさしい医療をご提供できるよう日々研鑽を続けております。
春の寒暖差について気になることがあれば、当院へご相談ください。
■日本小動物外科専門医の資格についてはこちらをご参照ください
埼玉県三郷市・吉川市・八潮市・越谷市で神経疾患・整形疾患の診療を受けるなら
とがさき動物病院
監修:とがさき動物病院 院長 灰井康佑|最終更新:2026-05-25
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